クラッシック入門名曲100選 バッハ「G線上のアリア」

クラッシック入門名曲100選

クラッシック入門100選を始める上で、どの曲から始めるのがよいのか悩むところですが、バッハに敬意を表してバッハの曲から始めたいと思います。

やはりバッハはクラッシック史上最も偉大な作曲家で、バッハの存在なしにクラッシック音楽というジャンルは考えづらいからです。バッハの後に出た、モーツァルトとベートーベンもあまりに偉大な作曲家ですが、モーツァルトもベートーベンもバッハの音楽から深く学んで、自らの音楽を確立したのでした。

さて、とは言え、バッハの曲はあまりにも多く、その中から一曲というのも大変難しい。でも、まずは「G線上のアリア」と呼ばれる曲からご紹介しましょう。この曲、ポピュラー名曲のひとつで、おそらく多くの人がこのメロディーを知っているのではないでしょうか?

「G線上のアリア」として有名なこの曲。実は元々、「管弦楽組曲第3番」の3曲目「エール」という曲なんですね。「エール」というのはドイツ語で、イタリア語では「アリア」になるとのこと。

そして、この曲を19世紀のドイツのバイオリニストであるアウグスト・ウィルへルミがバイオリンとピアノのために編曲しようとしたところ、キーを一音下げると、バイオリンの第4弦であるG線のみで弾けることに気が付いたらしいんですね。それ以来、この曲はG線上のアリアとして親しまれるようになったという経緯があります。

まあ、それはともかくとして、この曲を聴いてみましょう。この曲はポピュラー名曲になっているので、かえって軽んじられてしまい、曲の本質が見えにくくなってしまう側面がなきにしもあらず。

しかし、虚心坦懐にこの曲に耳を澄ませてみると、改めて超絶名曲であることが感じられます。管理人の個人的な感覚で言えば、これは音楽となった祈りのように聞こえます。たとえて言えば、天国からこの世に、音楽となって、メロディーとなって、優しく降り注ぐやわらかな光のような曲なんですね。ここには深い慰めがあります。音楽とは、そしてメロディーとは、時にこのような働きを持つことがあるんですね。

バッハの音楽の本質は、メロディーのみにあるのではないと思いますが、バッハは時に本当に深いメロディーを書いた人だと思います。

この曲は、バッハの広くて深い世界に入ってゆく際の入り口となり得るのではないか?と思います。

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